2012年01月27日
第三回ODA政策協議会 議題案/参加者募集のお知らせ
いつもブログをご覧頂き有難うございます。
2011年度第三回ODA政策協議会の開催が決定致しましたので、
議題案/参加者ともに募集を致します。
皆様どうぞふるってご参加下さい。
↓↓以下転送歓迎
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NGO外務省定期協議会
ODA政策協議会NGO側事務局
ODA改革ネットワーク
2011年度NGO外務省定期協議会 第3回ODA政策協議会
NGO側当日参加者募集
平素ODA改革ネットワークへのご理解とご協力を賜り、誠に有難うございます。
さて、3月9日(金)に2011年度第3回ODA政策協議会開催を開催いたしますので、
当日参加者を募集いたします。
皆様の積極的なご参加をお待ちしております。
ご参加ご希望の方は、下記参加希望フォーマットに従い、(oda.advocacy@gmail.com)
までお申し込み下さい。
また、併せて2月12日(日)まで、議題案を募集いたします。
皆様の積極的なご提案をお待ちいたしております。
ご提案の際は、下記フォーマットに従い、(tokyo@odanet.npgo.jp)までご連絡
下さい。
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2011年度第3回ODA政策協議会議題(案)公募のご案内
<2011年度第3回ODA政策協議会>
・日時:3月9日(金) 14:00~16:00
・場所:外務省内会議室
※場所については確定次第、ご連絡させていただきます。
上記日程で開催予定の、2011年度第3回ODA政策協議会に向けて議題案を募集い
たします。
■議題(案)は、下記の<議題案/質問状記入シート>にご記入の上、事務局に
お送り下さい。
■送信先:ODA政策協議会事務局 担当:阿部 tokyo@odanet.npgo.jp
■締切:2月12日(日)必着
-------NGO・外務省定期協議会ODA政策協議会 議題案/質問状記入シート-------
※分量は問いませんので、必要に応じてページ数を追加してください。複数の議
題(案)を提案される場合でも1議題ごとに1)~5)をご記入下さい。
1)議題案名:
2)議題の背景:
3)議題に関わる問題点(議題にあげたい理由):
4)外務省への事前質問(論点を詰めるために事前に確認しておきたい事実関係
など):
5)議題に関わる論点(定期協議会の場で主張したいことや、外務省に確認して
おきたいと現段階で考える点):
※外務省からの事前質問の回答によって変更することは可能です。
氏名:
役職:
所属団体:
連絡先:
-----------〆切 2月12日(日)返信先:tokyo@odanet.npgo.jp
-------------
■議題案・質問状作成にあたっての留意点
・2)議題の背景、3)議題に関わる問題点(議題にあげたい理由)について
定期協議会は限られた時間しかありません。このためコーディネーター会議では、
「議題の背景や理由」を検討し、定期協議会の趣旨に合致しているか、緊急性や
重要性がどの程度あるのかを検討し、どの議題を今回とりあげるかを決定いたし
ます。コーディネーターが議題の分野に詳しいとは限らないため、背景・問題点
の記述は第三者がわかるように記述してください。
・5)議題に関わる論点について
事前の外務省からの提出資料に応じて、当日の論点が変わることも考えられます
が、現時点で想定されている論点を記述ください。外務省との議論を効果的にす
る為に可能な限り具体的なポイント・根拠を盛り込んで下さい。
ご参考:NGO・外務省定期協議会ODA政策協議会の現在までの議事録は、下記のホー
ムページをご覧下さい。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/shimin/oda_ngo/taiwa/kyougikai.html
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●2011年度第3回ODA政策協議会●
日時:3月9日(金) 14:00~16:00
会場:外務省内会議室
●NGO側当日準備会合●
本会議の議題案の論点や背景について説明を行います。本会議で活発な協議を
行うため、是非ご参加ください。
日時:3月9日(金)11:00~13:00
(場所についてはお問い合わせ下さい。)
参加をご希望の方は、下記フォーマットを使い、 以下の要領でお申込みください。
・メールタイトルを「第3回ODA政策協議会参加申込み」としてください。
・申込締切り:2月26日(日)<厳守>
・申込先:NGO側事務局 oda.advocacy@gmail.com
*円滑な事前準備にご協力お願いします。
締切後は参加者リストにお名前・団体名を掲載できません。
--------------------------------応募フォーム------------------------------
2011年度第3回ODA政策協議会に当日参加を希望します。
1.氏名 :
2.所属団体(公式名称):
3.ご担当(役職):
4.E-mail :
5.当日事前会合の出欠 :参加する 参加しない
---------返信締め切り 2月26日(日)<厳守> 返信先:
oda.advocacy@gmail.com -----
・当日のNGO側事前会合には、ぜひご参加下さい。ご参加されない場合は、本会
議での発言を制限させて頂く場合もありますので、ご了承下さい。
・交通費等は各自ご負担下さい。
・いただいた個人情報は、当該会議開催以外の目的には利用しません。
・ご参考:NGO-外務省定期協議会ODA政策協議会の現在までの議事録は下記HPをご覧下さい。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko%5Coda/shimin/oda_ngo/taiwa/kyougikai.html
投稿者 oda_net : 15:40 | コメント (0)
2012年01月13日
◇◆ODA援助効果 公開シンポジウム◇◆
2011年11月11日、衆議院第2議員会館にて、NGO外務省定期協議会主催の『ODA援助効果 公開シンポジウム 震災を通して見えてきた援助課題から考える~質の高い援助の実現に向けて~』が開催された。このシンポジウムの開催目的は、11月末に釜山にて開催される、『第4回援助効果ハイレベルフォーラム』に向け、ODA援助効果に関する議論を日本社会で盛り上げることであり、ODAの援助効果向上のための主要な論点を明らかにし、日本社会に向けて発信することであった。出席者の中には、数名の衆議院議員、外務省職員、国際機関関係者から、各種メディア、NGO関係者、果ては学生まで、幅広い層が参加し、活発な議論が繰り広げられた。プログラムは2部制で、第1部は『釜山ハイレベル・フォーラムに向けて~日本政府とNGOの考え方~』という題で、NGO関係者、外務省関係者の他に、民主党の西村智奈美衆議院議員、自由民主党のあべ俊子衆議院議員がコメンテーターとして参加した。西村議員は、アカウンタビリティーの強化、という点から、あべ議員は看護士としての経験から、それぞれ国際協力は震災復興と同じく重要だが、諸々の課題をクリアにしていかなければならないと述べた。また、西村議員は、国際協力へのコミットメントは衆議院議員や外務省、NGOだけの役割ではなく、市民社会の理解と協力、後押しが大変重要であると訴え、会場の市民に理解と協力を呼びかけていた。
第2部では、『問題提起&パネルディスカッション~震災の経験から考える 質の高いODAの実現に向けて~』との題で、NGO、外務省それぞれの視点から問題提起を行なった。また、第2部では、みんなの党の山内康一衆議院議員がコメンテーターとして出席した。NGO側からは、パリ宣言で提示されている5つの原則は、被災者支援・緊急支援へも適用出来る点が多いとして、そこから見えてきた政府及び支援団体の課題を指摘した。また、「ありがた迷惑」にならない、相手国の真の独立・自立に主眼を置き、援助の押し売りをせず、長期的な視点からの政策や現場のニーズとの連携を行なう、「点の援助」からの脱却を訴えた。対して、外務省側からは、震災後の国際的な支援への恩返しの意味でもODAの減額は行なうべきではなく、より積極的にコミットすることで日本の国際的価値を高めることの重要性を述べた。上記の発表に対し、山内議員は、長期的な視点からの政策や現場のニーズとの連携についての賛同を示した上で、「恩返し」などの情緒的かつ一時的な感情論では国民の理解は得られないと述べた。
最後に、会場の出席者との質疑応答の中で、「国益」と「国際益」についての質問が相次いだ。出席者の1人からは、ODAは国民の税金であることから、日本企業のことなど、国益についても考えるべきではないか、との指摘が行なわれた。山内議員とNGO関係者はそれに対し、国益には長期的なもの(啓発的な国益)と短期的なものとがあり、日本企業が役割を担うこと自体は否定はしないが、短期的な利潤を追求するあまり援助の目的に反してしまう場合は問題だとし、例えばマラリア対策など、比較優位性で貢献をしていくなら問題はないと述べた。また、「外務省のHPでは日本の国益をアピールしているが、今回のシンポジウムでは途上国のニーズに寄り添う旨の発言があったので、外務省では方針の大転換を図るのか」との質問に対しては、外務省の関係者は、ODAの国益とは開かれた国益のことを指し、日本は「平和で安定した国際社会の中でしか生きられない」為に、ODAにより国際協力を行なうことは日本の国益に資する、と述べた。また、他のNGO関係者からは、理想としては、「援助≠外交」として、諸外国が行なっているように本来は援助や国際協力は独立した省が行なうべきことであり、そこまでは現時点では求められないが半分でも良いので人道主義を優先して欲しい、と訴えた。山内議員からも、真の国際協力と「国益」の部分で比率を考えるべきであり、JICAにしか出来ない「行政の底上げ」とNGOの「貧困対策」で棲み分けを行なっても良いのではないか、と指摘した。
上記の「国益」に関する質問は主に学生が行なっており、「国益」という言葉の定義の広さと曖昧さについて改めて考えさせられた。市民社会の側でも、「国益」とは「国際益」とニアリーイコールであることを気づいていく必要があり、その意識の改革こそがODAの援助効果に関する議論を高めていくのではないかと思う。
阿部早織(ODA改革ネットワーク事務局)
投稿者 oda_net : 18:21 | コメント (0)
■現地レポート:「援助効果にかかる釜山ハイレベル会合」に参加してきました
2011年11月29日から12月1日にかけて、韓国の釜山で援助効果向上に関するハイレベル会合が開催されました。本会合には156カ国の政府代表団と40以上の国際機関の代表者が3000人以上集まり、「援助の質」の向上に向けた議論がされました。主な論点は、2005年パリでのハイレベル会合で採択された「パリ宣言」や2008年ガーナのアクラで採択された「アクラ行動計画」などを受けて、各国が質の向上に向けて行ってきた取組をレビューし、総括することに加え、新興国や民間セクターの役割、南南協力や脆弱国家における平和構築などについても議論されました。これらは、「釜山宣言」として採択されました。
この成果文書に、最後までもめましたが、独自の援助政策を展開してきた中国やインドなども同意したことは特筆すべきことです。それに加えて、民間セクターの役割が注目されたことも注目に値することであったと思います。また、CSOも援助効果向上に関して重要な役割を担うことが認識され、本会合にも400人以上が参加し、成果文書の交渉においても各国代表と並んでCSO代表も一席を与えられました。こうしたことの背景には、いくつかの国際的な政治経済の変化があります。ひとつは、先進諸国の長引く不況と金融危機を背景に経済成長に陰りが見られる一方で、途上国に流れ込む資金も政府資金の割合が13%で落ち込むなど、ODAの役割が限定的になってきたことです。このため、ODA資金の効果や効率に対する見方が厳しくなると同時に、その役割もスタンドアローンとしての効果の発現よりも、他の資金やアクターと調和を図りながら如何に相乗効果を上げていくか、そのための役割は何かという「媒体(カタリスト)」としての役割に期待が高まるようになってきたことです。もう一つは、このことの背景にある援助アクターの多様化です。新興国や民間企業、CSOなど実に様々なアクターが援助を行うようになってきています。それらの重複や特定の分野や国に偏ることのないようにするにはどうするかということが重要な課題になってきているのです。また、中国の台頭や「アラブの春」といった民主化の流れも、国際政治の見取り図を大きく変えようとしています。財政的に厳しくなればなるほど、国家は援助をより国益との関係や外交ツールとしての役割を鮮明にしようとします。開会式での米国のヒラリー・クリントン国務長官のスピーチを始め、本会議場や分科会での議論は、援助の美しい言葉を飾られながらも厳しい外交政治のつばぜり合いを垣間見せていました。
今回、ODA改革ネットは、日本のCSOとしてJANICと一緒にこの会合に正式参加者として参加してきました。一つには、日本のODAが一昨年の「あり方検討最終案」を受けて、地味だけれど少しずつ改革・改善が進められようとしている中にあって、こうした国際的議論がどのように受け入れられていくのか、また具体的な改革にどのように反映されるのかウォッチし、今後のアドボカシーに活かしたいと考えたためです。また、上述したように国際的な政治経済が変化する中にあって、援助自体の役割や意義が変わりつつあり、「新しい援助体系」といった動向を把握しておきたいと考えたからです。確かに、今後の新たな援助の方向性は、この釜山会合だけで決まるものではなく、例えば2012年に20年ぶりにブラジルのリオで行われる国際会議の動向も、国際環境問題が深刻になっている中において、どのように援助資金の活用に反映されるのか注目されます。今後は、ODAネットでも、こうした動きを注視・分析しながら、日本のODAに対する具体的な改革提言を続けていきたいと考えています。
なお、釜山ハイレベルフォーラムの報告会が1月16日18時から、国立オリンピックセンターで行われます(http://www.janic.org/event/116odahlf.php)。ぜひ、御参加下さい。
高橋清貴(ODA改革ネットワーク世話人)
投稿者 oda_net : 18:17 | コメント (0)
NGOインタビュー:JANIC調査・提言チームの水澤さんに聞く 「援助効果」と「開発効果」
2011年10月31日、国際NGOセンター(JANIC)の調査・提言グループマネージャーの水澤恵さん(旧姓宮下さん)に『援助効果』と『開発効果』についてお話を伺った。水澤さんが担当する調査・提言グループは、NGO外務省定期協議会の連携推進委員会(※3)、援助効果意見交換会(※4)などの事務局も担っている。
2011年11月29日~12月1日には韓国の釜山において「援助効果向上に係わる第4回閣僚級会議(以下、釜山HLF-Ⅳ)」が開催される。また、それに先立ち、外務省とNGOで共同開催する「援助効果パブリックフォーラム」の開催が決定している。まずは、釜山HLF-Ⅳと「援助効果パブリックフォーラム」開催に対する意気込み、援助効果・開発効果に対する思い、及び今後の期待される展開について語って頂いた。
● 「援助効果って何?」を知る「援助効果パブリックフォーラム」
阿部:「今日はお忙しい中有難うございます。さて、11月11日には衆議院議員や一般市民の皆さんも参加する援助効果パブリックフォーラムがいよいよ開催されますね。その後は外務省との援助効果意見交換会、そして月末には釜山ハイレベルフォーラムが開催されますが、それらのイベントに対し、どのような思いで臨まれますか?」
水澤さん:「現在、残念なことに国内のODAに対する目が厳しいと感じている。それは、良い意味ではなく、特に東日本大震災以降、「国内が大変なときになぜ海外を支援する必要性があるのか」と、国際協力活動全体への理解が得にくくなっている。私たち国際協力に携わるNGOとしては、被災地への支援と、国際協力の、どちらかがより大事ということではなく、どちらも同じように大切だと伝えたい。ODAの援助効果に関する議論も、まず知って考えることが大事なんだというアピールをしたいと思う。一番良くないのは、無関心からくる、無責任な発言ではないだろうか。だから、援助効果パブリックフォーラムも、沢山の市民やメディア、政治家を交えて、「援助効果って何?」という、知ってもらうところから議論を始めたいと思う。」
●「民主的オーナーシップ」は画期的かつ重要な援助効果のエッセンス
阿部:「釜山HLF-Ⅳで、参加各国の合意の元で「成果文書(※5)」が採択されますが、その前に3回に渡って草案が纏められてきました。その第3草案パラグラフ18の「民主的オーナーシップ」の文言を評価する、とJANICの大橋理事長も第5回の援助効果意見交換会で仰っていました。オーナーシップという言葉は特に開発の議論の中でよく聞く言葉ですが、「民主的オーナーシップ」と、いわゆる普通の「オーナーシップ」とではどのような差異があるのでしょうか。また、期待される効果があれば教えて下さい。」
水澤さん:「オーナーシップ」は第一義的には「国家の」ものとして扱われることが多い。しかし、NGOは「民主的オーナーシップを主張している。「民主的」という文言がつくことにより、「市民の参画によって」という趣旨となり、これは、これまでの政府の文書の中では見当たらなかった画期的な文言であり、大きな前進だ。しかし、「民主的オーナーシップ」に関しては、実現に向けてCSOの果たす役割が大変大きいが、成果文書のドラフトではCSOの役割については充分な言及がない。そもそも「民主的オーナーシップ」についての国際的な定義が未だ曖昧である。CSO側でも議論をさらに深めていく必要があり、今後具体的な指標を作る必要があるのではないか。」
●CSOの開発効果の推進:「あるべき開発の在り方」をNGOの事例を元に理解を深める
阿部:「それでは、援助効果が政府のODAによるものを指し、開発効果はCSOの開発実施に関するもの、との一般的な認識を前提にお話を伺います。CSOの開発効果を発揮する上で、素通り出来ないのはNGO自体の改革であると思うのですが、NGOの中でも、CSO開発効果のイスタンブール原則などに明記されている新しい概念や理念を理解し実現していく必要があるのではないかと思っています。NGOのまとめ役として、JANICはどのように推進していきたいと考えているのでしょうか。」
水澤さん:「CSOの開発効果の概念は、「あるべき開発の在り方」を提示している点で、今までと違って大きな前進と捉えることが出来る。CSOの開発効果は、イスタンブール原則や他のガイドラインについて、権利ベース(※17)で開発を行なうことが大前提となっている。権利ベースは、持続的な社会変革を行なっていく上で極めて重要かつ革新的なアプローチであり、今後のNGOの活動の質と活動内容に影響を与えていくだろうと思っている。
JANICは今年の(2011年)9月にCSO開発効果に関する第2回国内コンサルテーションを開催し、NGOを対象に開発効果の原則に関わる議論を行なった。第3回会合を来年年明け(2012年1月17日)に開催を予定している。次回は、開発効果の難しい理念や文言をただ追っていくのではなく、日本のNGOの事例を元に理解を深めたいと考えている。また、援助効果のみではなく、開発効果についても、ウェブサイトでの解説の充実させたい。
韓国のNGOはCSO開発効果に関する分かり易いリーフレットを作成・配布しているということなので参考にしたい。日本のNGOの中での理解を深めてゆきたいと思っている。」
● 援助効果と開発効果の相互作用:援助効果の議論の後退には注意が必要
阿部:「援助効果が車の車輪とするなら、開発効果はもう一方の車輪だと理解をしています。どちらも欠けては上手く回らないものだと思っているのですが、援助効果と開発効果の双方にどのような相互作用を期待するべきでしょうか。」
水澤さん:「今後の展望としては、開発の中で、開発に関わる新興ドナーや民間セクターを巻き込んで、開発効果の議論が主流化されるようにしていくことが望ましいと思っている。
しかし、新たな懸念点もある。釜山成果文書第3草案では、これまで援助効果と名づけられていたものが、【Busan Partnership for Effective Development Co-operation(効果的な開発の為の協力)】という新しい名前に変わったことに対し、今までの援助効果の議論が無かったものになってしまうのではないか、と強い懸念を抱いている。開発効果の議論は、援助効果の議論の中で発展的に発生してきたものだが、そのベースが崩れてしまっては両方の議論が宙に浮いてしまう。国際社会と市民社会は、そうした議論の後退が起こらないよう、釜山ハイレベルフォーラムに注視する必要があるだろう。」
● 釜山宣言成果文書に対するNGOの思い
阿部:「外務省との援助効果意見交換会では、NGOを始めとするCSO(市民社会組織)の意志や意見を伝え、援助効果を促進させる為に反映していくことが主眼となると思いますが、第3草案では、第2草案では見られなかった表現や、削られてしまった文言も見られます。それらの変更点について、NGOはどのように感じたのでしょうか。また、NGOの求めた部分はきちんと反映されていたのでしょうか。」
水澤:「成果文書の第3草案の評価点としては、Better Aid(※6)(ODA援助効果に関する国際的なネットワークNGO)やCSO開発効果オープンフォーラムなどの働きかけもあって、CSO開発効果のイスタンブール原則7や国際枠組みについても言及されている。CSOの活動を、国際社会の中で尊重しようとの流れになっていることは歓迎すべきことだ。
しかし一方で、第2草案から第3草案の中で、国際的な合意であるはずのパリ宣言(※9)(PD)やアクラ行動計画(※10)(AAA)に関する言及が減っており、結果、議論が後退しているのではないか、との危機感がNGOの中にある。更に、今回の第3草案では、グローバルなレベルでのモニタリングをどうしていくのかについての記載もなく、釜山成果文書のモニタリングはOECD(経済協力開発機構)開発援助委員会(DAC)が主導していくのか、そうでないのかが曖昧な為に、国レベルだけでなく、国際社会の中でどのように監視をしていくのかが不明瞭になってしまっている。外務省も、グローバルなレベルでのモニタリングに関しては弱める方向で調整が進んでいるとの回答をしており、グローバルな枠組みが弱められてしまう懸念がある(※11)。釜山成果文書のドラフトは、指標については来年6月に決められる予定になっている。パリ宣言では12の指標の指標があったが、今後はモニタリングが適切になされるのか不透明。また、援助のアンタイド化(※12)、国際援助透明化イニシアティブ(※14)(IATI)に関する記述など交渉中の部分は草案の中で括弧内に括られているものの、今後の議論の中で抜け落ちてしまう懸念が非常に大きいことなど、課題は山積みだ。」
● 釜山ハイレベルフォーラム後のNGOの理想:グローバルなレベルのモニタリングの強化を
阿部:「それでは、少し早いですが釜山ハイレベルフォーラム後についてもお伺いします。現在、NGO側も外務省側も、釜山での閣僚級会議へ向けて、最後の大詰めを行なっているところですが、一方で、釜山会議が終わったから議論もお終い、では意味が無いと思っています。釜山会議後のことも見据えていかなくてはならないと思うのですが、釜山会議後、NGOが目指すべき理想についてはどのようなものをお考えですか?」
水澤:「NGOの中でもまだ議論中だが、私見でいくつかお話する。1つ目は、グローバルなレベルでのモニタリングを、DACのドナー国(※15)だけではなく新興国(※16)や企業、民間セクターを巻き込んでいくこと。ただし、その為にはDACのドナーの中でも振り返りを行い、新たなアクターをどのように受け入れていくか、ドナー間の調整と合意が必要になる。また、それに伴ってモニタリングの担い手をDACにするのか、国連にするのかについての議論があるが、これまでの実績を考えるとDACに分があり、新たなドナーを巻き込んだ仕組みを同時並行で作る方が、より高い基準を目指す上では有効なのではないかと考えている。2つ目は、CSOの開発効果に関する継続的な議論が必要。CSO開発効果オープンフォーラムは、今年度で役割を終えて解散する予定だが、今後も各国のCSO開発効果の原則と国際枠組みの実践についてのモニタリングやフォローアップを行なうことは極めて重要だ。
3つ目は、目標というよりは懸念事項だが、Better Aidの仕組みを今後どのような形で活用をしていくか。これまでは3年毎の閣僚級会議があって、それをターゲットにCSO側も提言を行なってきたが、今後どのようなかたちで援助効果に関する閣僚級会議が行なわれるのか決まっておらず、釜山成果文書のドラフトでも言及がない。そのためCSO側も、今後の国際会議の開催の在り方やモニタリング体制に合わせたかたちで提言の仕方やタイミングを考えていく必要があるだろうと思っている。」
● メルマガ読者へのコメント
阿部:「今日は援助効果と開発効果に関し、とても貴重なお話を有難うございました。援助効果・開発効果について、私たち市民一人ひとりがもっと関心を持ち、議論が後退しないよう、きちんと監視をしていく必要があることが分かりました。最後になりますが、メルマガの読者の皆様にコメントをお願い致します。」
水澤:「今回は援助効果・開発効果というテーマだったが、その2つと同じように、ミレニアム開発目標(MDGs)(※19)についても関心を抱いて欲しいと思う。援助効果・開発効果が『どのように支援するか』というルールだとすると、MDGsは貧困削減のために『いつまでに何を行なうべきなのか』という具体的な目標であり、車の両輪のような位置づけと考える。
現状、MDGsのいくつかの目標については2015年までの達成が困難であるにも関わらず、MDGsに関する国際的な議論が少なくなりつつあることに危機感を感じている。」
(文中に出てくる※用語に関しては、ウェブサイトに用語集を掲載しているので、
そちらをご参照下さい。 http://odanet.npgo.jp/archives/2012/01/janic_1.html)
投稿者 oda_net : 18:06 | コメント (0)
JANIC水澤さんインタビュー:援助効果と開発効果についての用語集
1)援助効果:2005年の「援助効果にかかるパリ宣言」を受け、援助の在り方の見直し全般を称する。日本では、主には政府開発援助(ODA)に関わる議論が中心だが、市民社会組織(CSO)の国際協力の在り方も同時に問われている。詳しくはJANICのHP参照。http://www.janic.org/activ/activsuggestion/supporteffect/
2)開発効果: パリ宣言をきっかけに「CSO/NGOの援助が効果的に機能しているか、更に効果的に支援を行えないか」という議論が興った。CSOが支援を行ないやすい環境を整える、支援される側の国のCSOとのパートナーシップをより恒常的なものにする、ニーズベースではなく権利ベースのアプローチで支援を行なう、など、CSOならではの視点からの支援が問われている。詳しくはJANIC事務局長ブログを参照。http://ameblo.jp/janic10/entry-10734588628.html
3) 連携推進委員会:原則として年3回開催される外務省とNGOの実務面での連携推進に関わる場。
4) 援助効果意見交換会:援助効果(Aid Effectiveness)について、外務省、JICA、NGOが意見と情報の交換を行う場。釜山HLF-Ⅳまで、もしくはその後の振り返りまでの期間限定の分科会。
5) 釜山HLF-Ⅳ成果文書:2011年12月1日に参加各国の合意の下採択された。NGO側は、中国やブラジル、インドを含む新興国も新たに国際協力に合意できたことは画期的であるとする一方、今回の合意が強い約束とならなかったこと、ハイチや東ティモール、ソマリアなどの最も脆弱な国に対して個別の行動を起こせなかったことなど、「援助効果向上のための道のりは遠い」として緊急提言を行なっている。NGOの緊急提言は下記参照。http://www.janic.org/mt/img/activity/statement_ngo_busanhlf.pdf
尚、成果文書の概要については、外務省のHPで読むことが出来る。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/annai/honsho/seimu/nakano/hlf4.html
6) 権利ベース:英語ではRights-Based-Approach(RBA)と呼ぶ。その定義は、「政治的権利や公民権にとどまらず、経済的、社会的、文化的権利を含む人権の概念を据えて開発を行なうこと。」(国際開発ジャーナル2004年12月号『連載 CSOネットワーク第5回:開発における「権利ベースのアプローチ」とは?』今田克司:著)
7) Better Aid:世界の1700以上のCSOの連合体で、釜山HLF-ⅣではCSOを代表して交渉に当たった。援助効果・開発効果についての議論を多く行なっている。
8)イスタンブール原則:2010年9月のオープンフォーラムの世界大会にて合意された、CSOの開発効果のための8つの原則。CSOが自身の活動を表す本質的な価値に関する総意となる。1)人権、2)ジェンダーの平等、3)民主的オーナーシップの促進、4)環境的持続性、5)透明性・アカウンタビリティー、6)公平なパートナーシップ、7)相互学習、8)貧困に取り残された人々の生活への前向きな持続的変化に焦点を充てている。釜山HLF-ⅣのBOD3ではパラグラフ19(b)で言及している。
9)パリ宣言(PD):2005年にパリで行なわれたハイレベルフォーラムにて合意された。5つの要素が掲げられている。1)オーナーシップの強化、2)ドナーと被援助国の整合性(アライメント)、3)ドナー間の調和化(ハーモナイゼーション)、4)成果マネジメント、5)相互説明責任。それらを達成するためのモニタリング指標が12ある。尚、経済協力開発機構(OECD)内の開発援助委員会がモニタリングを行なっており、先日最新のモニタリング結果が発表されているが、総合的に、アライメントとハーモナイゼーションが低評価であった。特に、援助のアンタイド化とドナー間のコーディネーションが課題に挙げられている。
10)アクラ行動計画(AAA):2008年に開催されたハイレベルフォーラムにおいて、パリ宣言の補完と更なる援助の効果向上のため採択された。予測性の向上やコンディショナリティー、カントリーシステム(被援助国のシステム 例:年度など)の活用などが盛り込まれ、2010年を目標年次としているものの、達成の見込みは立っていない。
11)グローバルなレベルでのモニタリングが強くなるということは、各国が合意に基づいて約束を果たすための強制力が強くなること。
12)援助のアンタイド化:パリ宣言の5つの要素のうちの「アライメント」の中の1項目として位置づけられている。資材の調達先や工事事業の受注先などを指定せず、被援助国側に任せることを指す。日本政府とNGOとの間には、「アンタイド」についての認識にギャップがある。日本政府は無償資金協力における事業の契約主体がタイドであっても、調達がアンタイドであれば、「アンタイド」として定義していることが理由のひとつだ。国際的な潮流では、「アンタイド化」とは事業の契約主体の部分からアンタイドであることを指すアンタイドの定義については、DAC対日援助審査でも日本政府が指摘されている。
13)国際援助透明性イニシアティブ(IATI):アクラ行動計画(AAA)を受けて、援助資金がどのように使用されたか、予算や時間軸、プロジェクト名や内容など、援助資金の用途について情報を公開している。2009年時点で72カ国が参加、22カ国が承認しているが、日本は参加も承認もしていない。一方、米国は今回の釜山ハイレベルフォーラムにて参加を表明している。
14)EUを始め、アメリカや日本、韓国、オーストラリアなど24カ国が加盟。IMF(国際通貨基金)、世界銀行はオブサーバーとして参加している。
15)DACに加盟していない、中国やインドなどの新興ドナーのこと。
16)ミレニアム開発目標(MDGs):2015年を達成期限として、「世界の貧困を半分に(1990年と比較して)」を合言葉に、日本を含む189カ国で合意した目標。2011年現在、多くの目標が達成出来ない見込みとなっているが、各国政府の対応が消極的であるとして、NGOの間で危機感が強まっている。(参照:http://www.janic.org/more/mdgs/what/)
投稿者 oda_net : 16:22 | コメント (0)
2011年12月05日
第4回釜山援助効果ハイレベルフォーラム プレスリリース 「日本に求められる改革は少なくない」
第4回釜山援助効果ハイレベルフォーラム プレスリリース
「日本に求められる改革は少なくない」
2011年12月1日
ODA改革ネットワーク
本日、韓国・釜山で行われていた第4回援助効果ハイレベルフォーラムが、「釜山成果文書(Busan Outcome Document)」の発表をもって閉幕しました。ODA改革ネットワークは、これまで住民の自立や自らの開発への取り組みを妨げるような「負の影響を与えない(Do No Harm)」という観点から日本のODAの改革を促す提言や政策対話を行ってきました。以下は、成果文書を受けて、これからの日本のODA改革に対する私たちの提言です。
1. 市民参加の確実な実現を
今回の会議には300人以上のCSOが参加しました。また、「民主的オーナーシップ」という文言も成果文書に入り、援助の裨益を受けるべき市民の声が援助の政策や計画に反映されることへ向けて大きく前進したことを喜ばしく思います。これを後退させないためにも「市民の意味ある参加」が確実に日本のODA事業において実現されることを期待します。
2. 人権は「開発」の前提という認識
成果文書で人権の重要性が指摘されました。人権は、「開発」や「援助」の前提であり、単なるツールやテーマではありません。「開発」が効果を持つためには、人権、特に結社の自由や表現の自由などの自由権が守られることが必須です。「開発の権利」も人権の一つですが、社会権が自由権の侵害の言い訳となることは許されません。市民が「開発」を選択する自由を保障する環境を整えるために、日本の役割の見直し、特にODAのガバナンス・プログラムの一層の強化を期待します。
3. 新興国をさらなる議論に導く努力を
交渉が難航したことに一つの理由に新興国の取り込みがあります。成果文書は、盛り込まれた共通の理念や責任を新興国が「南南協力」という枠組みの中で選択的かつ自発的に取り入れる形で、BRICSを参加させることで合意されました。この交渉の努力を活かすためにも、BRICSを共通の目標や理念に向かわせるためにドナー国、特に中国やインドなどに対して日本が環境社会ガイドラインや防災支援などの比較優位を活かして、より一層積極的に取り組まれることを期待します。
4. 民間セクターに求められる社会的責任
今回の会議は、ODAの役割が民間セクターや多様なアクターを促すカタリストとしての役割に変わりつつあることを示しました。しかし、その役割は単に資金を呼び込み経済成長を促すためだけのものではなく、成果文書の理念に基づいて企業に人権や環境、労働環境などの観点から社会的責任を果たさせる取り組みも求める必要性も示唆していると考えます。ビジネスと開発の両輪には、負の影響を伴うことのリスクを再確認し、日本において企業に対して成果文書の理念を反映させたCSRの正しい理解を深める努力を期待します。
5. 脆弱国家にはDo No Harmを基礎にした「人間の安全保障」を
紛争国や脆弱な国家に対する開発ついて、成果文書はまだ多くの議論を残しています。特に会議中は、こうした国や地域では援助の「政治化」や「軍事化」の影響を受けやすいことが指摘されながら、その問題を十部に踏まえたものにはなっていません。個人の安全を守るという観点から、日本の平和構築支援においてDo No Harmの理念を確実にすることを期待します。
問い合わせ先: ODA改革ネットワーク
世話人 高橋清貴
東京都台東区東上野1-20-6 丸幸ビル6F
電話:(03) 3834-2388 E-mail:kiyo@ngo-jvc.net
投稿者 oda_net : 11:07 | コメント (0)
2011年12月01日
第2回ODA政策協議会 参加者募集
2011年12月16日(金)、2011年度第2回ODA政策協議会が開催されます。
それに伴い、参加者を募集しています。
参加をご希望の方は、以下のフォーマットにご記入の上、12月1日(木)までにoda.advocacy[あっと]gmail.comまでお申し込み下さい。
積極的なご参加、お待ちしています。
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●2011年度第2回ODA政策協議会●
日時:12月16日(金) 14:00~16:00
会場:外務省内会議室
●NGO側当日準備会合●
本会議の議題案の論点や背景について説明を行います。本会議で活発な協議を行うため、是非ご参加ください。
日時:12月16日(金)11:30~13:00
会場:SDA原宿クリスチャンセンター セミナールーム
住所:東京都渋谷区神宮前 1-11-1 地下1階
地図:http://www.adrajpn.org/A_Access.html
参加をご希望の方は、下記フォーマットを使い、 以下の要領でお申込みください。
・メールタイトルを「第2回ODA政策協議会参加申込み」としてください。
・申込締切り:12月1日(木)<厳守>
・申込先:NGO側事務局 oda.advocacy[あっと]gmail.com
*円滑な事前準備にご協力お願いします。
締切後は参加者リストにお名前・団体名を掲載できません。
--------------------------------応募フォーム------------------------------
2011年度第2回ODA政策協議会に当日参加を希望します。
1.氏名 :
2.所属団体(公式名称):
3.ご担当(役職):
4.E-mail :
5.当日事前会合の出欠 :参加する 参加しない
---------返信締め切り 12月1日(木)<厳守> 返信先: oda.advocacy[あっと]gmail.com -----
・当日のNGO側事前会合には、ぜひご参加下さい。ご参加されない場合は、本会議での発言を制限させて頂く場合もありますので、ご了承下さい。
・交通費等は各自ご負担下さい。
・いただいた個人情報は、当該会議開催以外の目的には利用しません。
・ご参考:NGO-外務省定期協議会ODA政策協議会の現在までの議事録は下記HPをご覧下さい。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko%5Coda/shimin/oda_ngo/taiwa/kyougikai.html
投稿者 oda_net : 15:04 | コメント (0)
2011年11月07日
第五回NGO外務省援助効果意見交換会
9月30日、外務省にて第5回援助効果意見交換会が開催された。今回は、釜山宣言で出される成果文書の第2ドラフトについて議論が行われた。
第2ドラフトは、第1ドラフトと比べ、援助の透明性や『民主的オーナーシップ』への言及、紛争・破綻・脆弱国家に対してのリスク管理・リスクアセスメント(査定)の必要性の明記、より良い開発効果の為の『学び合い』の重要性など、評価する点があるという声が聞かれた一方、パリ宣言の5つの要素に含まれていたドナーと被援助国の整合性(アライメント)やドナー間の調和化(ハーモナイゼーション)についての言及が弱く、被援助国側の負担が増大する懸念があること、日本の援助のアンタイド化についての取り組み、国際援助透明性イニシアティブ(IATI)に対する日本の考え方、CSOの政策環境について不十分であるとして、議論や意見交換が行われた。
釜山宣言は現在、第3草案まで進んでおり、次回(第6回)の援助効果意見交換会で引き続き、NGOと外務省の間で議論される予定である。
また、援助効果に関するパブリック・イベントが11月11日に予定されている。「援助効果」は国際的課題ではあるが、同時に自分の国が行うODAに深く関わることでもある。実用性のある宣言が採択されるよう、NGO側も高い関心と熱意を持って関わっていくことが期待される。
これまで(第4回まで)の援助効果意見交換会の議事録や参考資料は外務省に公開されているので、参照されたい。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/shimin/oda_ngo/taiwa/ek_koukankai.html
投稿者 oda_net : 15:23 | コメント (0)
CSO開発効果に関する第2回国内コンサルテーション
9月27日、CSOの「開発効果」に関する第2回国内コンサルテーションがJANIC主催で早稲田奉仕園にて行われた。「開発効果」とは耳慣れない言葉だが、「援助効果」がODAを主な軸として議論されているのに対し、開発効果はCSOが開発における重要なアクターであるという認識の下、より高い開発効果でもって貢献出来るよう、アカウンタビリティの強化やCSOが活動しやすい政策環境づくりについて議論するものである。
昨年9月に、8つの原則及びガイダンスを決めた「イスタンブール原則」を制定したが、現在の議論はその主流化に焦点を絞っている。
第2回目の国内コンサルテーションであった今回は、開発分野における市民社会セクターの役割と効果を再確認し、促進することを合意した『シェムリアップ・コンセンサス』の共有と第2回Open Forum世界大会の報告、CSO開発効果の国際枠組み『イスタンブール原則』に関する意見交換が行われた。
ディスカッションの中で、NGOを取り巻く政策環境のほかに、計画・立案段階から受益者と共同で活動を行う「権利ベースアプローチ」について議論が行なわれ、プロジェクトベースでなくより長期的なパートナーシップの在り方など、『イスタンブール原則』や『シェムリアップ・コンセンサス』で確認されたガイダンスに則って日本のNGOがどう活動すればよいのか、その課題が議論された。
CSOの「開発効果」やODAの「援助効果」、及び『イスタンブール原則』や『シェムリアップ・コンセンサス』についてはJANICのホームページを参照されたい。
(JANIC HP:http://www.janic.org/activ/activsuggestion/paperreport
/index.php)
投稿者 oda_net : 15:15 | コメント (0)
2010年12月24日
NGOインタビュー (社)アジア協会アジア友の会(JAFS) ーボランティアのちからをテーマに座談会ー
~お互いから学ぶ支援活動~
地域の人第3弾。今回は、長年ボランティアとして社団法人アジア協会アジア友の会(JAFS)の活動に取り組んでこられた3人の方々に、座談会という形でお話を伺ってみた。JAFSの幅広い活動の中、彼らが携わる「地区活動」は、それぞれのボランティアが地元市民を巻き込んでいく土着の活動で、市民が集めたお金を、途上国の水支援などに運用している。こう書いてしまうと、市民が偽善意識で集めたお金を見ず知らずの途上国の人々の手元に送り、井戸ができて自己満足といった、ありがちな援助体制と思われるかもしれないが、JAFSの活動はこういったものとは違うことを始めに明記しておきたい。今回お話を伺った方々は、長年JAFSの活動に携わってこられ、日本国民に対する啓蒙および途上国の人々との信頼関係構築において、非常に高い意識を持っておられる。それが何を意味するかというと、彼らが行っていることは、お互いから学ぶ姿勢を大事にし、自分たちの生き方を見つめ直し高めていくといった、相互方向に働く支援活動だということだ。
相互理解への努力や信頼関係の構築なくして援助活動するべからず、というのは私が協力隊で自己の学びとしてきたことで、その信念に基づくとODA案件の多くがあまりにも受益者の視点にたてていないことには失望を覚える。お三方にお話を伺う中、JAFSの地区活動、またそこから発展していく各国のプロジェクトは、これこそがあるべき援助ひいてはODAの姿なのでは、と思わされることも多かったように思う。今回のNGOインタビューでは、一市民が集まってできること、そこから学ぶODAのあり方に焦点を当てながら、彼らの活動を少しだけ紹介したい。