« CSOネットワーク主催セミナー「開発効果の潮流と市民社会の動向」 | メイン | G8ラクイラサミット共同声明に対する国際市民社会の評価 »

2009年07月20日

NGO・外務省定期協議会 全体会

去る、6月29日に「NGO・外務省定期協議会」の全体会が開かれた。

協議会はNGOと外務省の間の連携強化とODA政策に関する対話の促進を目的としている。今回、「連携」と「ODA政策」のそれぞれでどのような対話があったかについての報告に加えて、「援助効果向上」(パリ宣言)についての意見交換が行われた。

援助効果については、昨年、アクラで開催されたハイレベルフォーラムに向けてNGOと外務省の間で数回意見交換会が開かれている。しかし、その後、両者の間で援助効果に対する考え方のズレから意見交換会は途絶えていたが、2011年に次のハイレベルフォーラムが韓国で開かれることから、NGOは外務省に情報共有の場をつくっていくべきとの問題提起が行われた。意見交換に対するねらいは、NGOと政府で異なる。NGOが援助効果向上における議論で住民のオーナーシップを強調する一方、外務省はODAの質を欧米的概念で語る「援助効果」という枠組みそのものを見直すべきと考えているのである。しかし、外務省もODAの現場での「効果」を全てを把握できているわけではないことを認め、その上でNGOの現場での経験や情報に基づく意見を参考にしていきたいとの発言もあり、“協調”の可能性も感じれられた。

今回の協議会の中では、一時外務省の側から語気の強い非難に近い返答もあり、議論が熱くなりかけた。そこから、同じテーブルに着いた会議の空間で、表面的なやり取りだけではない忌憚のない議論が交わされていることを伺い知ることができる。協議会の閉会にあたってJANIC(国際協力NGOセンター)副理事の谷山氏(JVC代表)から挨拶があったが、谷山氏はNGOと政府の「緊張感ある協力関係」の継続を強調していた。「緊張感ある協力関係」は、NGOに自戒を求める言葉でもあり、連携と政策対話の2つからなるNGO・外務省定期協議の目的を体現するものである。ODAには、“どろどろした”力学が働く政治が取り巻いているが、今後政府がより多くのNGOの意見を取り入れていくことで、ODAの質を高めることができるのではないかと期待している。

(筆 塩塚祐太(日本国際ボランティアセンター パレスチナ事業インターン)

投稿者 oda_net : 2009年07月20日 19:21

コメント